ラプンツェル

Cocco( 真喜志 智子 ) ラプンツェル歌詞
1.けもの道

作詞:こっこ
作曲:こっこ

手を伸ばせば
その髪に
爪を磨けば
届きそう

ねじるように
捕まえて
飛び散るまで
目を あけて

誰かわかる?
わかるでしょう?

辿り着けばきっと
見せてあげるわ
最後まで瞬く
悪い夢
抉じ開けた唇
溢れるぐらい
垂れ流した愛を
詰め込んで

嘘には罰を
月には牙を
あなたに報いを

割れた夜に
カマイタチ
りんごの木に
詩を彫る

むせるような
けもの道
終わりのない
迷い道

震えるでしょう?
苦しいでしょう?

息を削りながら
さぁ 逃げなさい
闇が続く限り
もがく星
この足を伝って
縺れた記憶
溺れるほど赤い
吹きだまり

傷には雨を
花には毒を
わたしに刃を

嘘には罰を
月には牙を
あなたに報いを


2.水鏡

作詞:こっこ
作曲:こっこ

瑠璃色の波を巻いて
生々しいぬくもりは
静かに 呼び合い
面影は 夕立ちのように

汚れないのは 届かないから
犯した日々まで 美しいだけで

あなたの歌が
きこえないように 耳をふさいだ
あなたの指が しみついたままで
上手に歩けるはずもないのに
わたしは何処へ?

笑ってと あなたは言う
赤い靴で踊ってと 囁く
それでも 紫陽花は死んでしまった

疼きだすのは 健気な肌で
傷んでいくのは 懐かしい景色

あなたの歌が
きこえないように 耳をふさいだ
あなたの指が しみついたままで
上手に歩けるはずもないのに
わたしは何処へ?

あなたの歌が
きこえないように 耳をふさいだ
あなたの指が しみついたままで遠くへ
からまる舌を
切り落としたのは あなたじゃなくて
もつれた腕に 爪を立てたのは
今さら 水面に歪む影

さぁ わたしは何処へ?


3.熟れた罪

作詞:こっこ
作曲:こっこ

このまま 壊して
想い出 手繰り寄せ
1人で 行かせて
わたしを 終らせて

合わせた体を
涙で剥がして
ほどけた秘密は
咽に手をかける

きつく腫れた 胸には罪
音を立てて弾けた

このまま 壊して
想い出 手繰り寄せ
1人で 行かせて
わたしを 終らせて

こわばる頬が
殺げ落ちても
それでも あなたは
笑っていて

広がる荒れ野に
並べた指切り
偽り隠して
転げた償い

拾い上げて 叩きつけた
返す場所はなかった

溜息 溶ければ
もうすぐ 焼け野原
きれいに 忘れて
見つけて この先に

右手をそっと
噛みちぎって
流れを繋げば
帰れるから

このまま 壊して
想い出 道連れに
1人で 行かせて
あなたが 終らせて

溜息 溶ければ
もうすぐ 焼け野原
きれいに 忘れて
見つけて この先に
右手をそっと
噛みちぎって
流れを繋げば
帰れるから

笑っていて


4.雲路の果て

作詞:こっこ
作曲:こっこ

ちぎれた空の波間から
こぼれさす光の道しるべ

近づいていく静寂に
やわらいだ縁どりが燃えてる

昔 見た聖書のページを
想い出すと あなたが笑った

この目さえ
光を知らなければ
見なくていいものがあったよ
からだが
あなたを知らなければ
引きずる想い出もなかった

六弦を奏でる指は
わたしだけ守るには幼く

くちづけは花びらに埋もれ
砂を噛むようにベルが鳴る

踊り子は悲しみを纏い
つぶれた足 舐めては歌った

この目さえ
光を知らなければ
見なくていいものがあったよ
からだが
あなたを知らなければ
引きずる想い出もなかった

ひかり舞う届かない海で
あふれる夜にあなたが見えるよ

小鳥が
声を殺していれば
あの時翼が折れてたら
あなたが
わたしを抱いていたら
今でも溶けあっていられた?

この目さえ
光を知らなければ
見なくていいものがあったよ
からだが
あなたを知らなければ
引きずる想い出もなかった


5.白い狂気

作詞:こっこ
作曲:手代木克仁

どこで脱ぎ捨てたのだろう
もしかしたら ずっと 裸足だったのかもしれない
余計な知恵を詰め込んだ
小さな頭は 今やっと働いて
私の心は 今やっと生きてる

薊野をぬけて
むき出しの胸に 白い狂気を 温めて

白く白くどこまでも 深く深く愛してる
白く白くどこまでも 毎日こうして祈ってる

どこで道に迷ったのか
出会うまでに少し時間をかけすぎた気がする
ヒールも何も要らないの
小さな願いは 今やっと叶いそう
あなたの影は 今はまだ遠いけど

暖炉に火を入れて
あなたを飾る 銀色の釘 打ちつけて

骨も皮も剥ぎ取って 甘く甘く滴れば
骨も皮も剥ぎ取って 毎日見つめて接吻を

白く白くどこまでも 深く深く愛してる
白く白くどこまでも 毎日こうして祈ってる


6.'T was on my Birthday night

作詞:こっこ
作曲:こっこ

Long ago
Mama said to me
on my Birthday night
“Make a wish Koko,make a wish
and blow out candles,
your wish will come true”
Long Long time ago
Mama told me a lie

Long ago
You sang to me
on my Birthday night
“Never cry Cocko, never cry
Smile all the time…
I'll be waiting for you”
Long Long time ago
You told me a lie

I said“I love your way”
You said you loved me too
I said “I'd stand by you”
You said you never leave me alone
I told you a lie
Now I light the candles
and close my eyes again
That's all I can do baby
no-one to blame now
You know you can't hear me

Long Long time ago
Mama told me a lie
“Make a wish Koko,make a wish…”


7.樹海の糸

作詞:こっこ
作曲:柴草玲

悩める胸に
あなたが触れて
雨は 終わると想った

だけど誓いは
あまりに強く
いつか張り詰めるばかり

糸が絡まりながら
ただれゆくように

永遠を願うなら
一度だけ抱きしめて
その手から 離せばいい
わたしさえ いなければ
その夢を 守れるわ
溢れ出る憎しみを 織りあげ
わたしを奏でればいい

信じていれば
恐れを知らず
独り歩けると知った

長い手足が
手探りのまま
森へ迷い込んだ時

深い樹海は暗く
祈り のみ込んで

この声を聴いたなら
泣き叫び 目を閉じて
何ひとつ 許さないで
あなたさえ いなければ
この夢を 守れるわ
溢れ出る憎しみを 織りあげ
あなたを愛し 歌うの

永遠を願うなら
一度だけ 抱きしめて
その手から 離せばいい
わたしさえ いなければ
その夢を 守れるわ
溢れ出る憎しみを 織りあげ
わたしを奏でればいい

やさしく殺めるように


8.ねないこだれだ

作詞:こっこ
作曲:こっこ

笑おうか?
笑ってみせようか?
鏡には
置き去りの子供

かわいそうに
ママは戻らないのね
雨は降って
止むことも知らずに

ただ1人の名を叫んでも
飢えた褥は砂に塗れ
心は うなだれる分だけ
掻き乱すように あてもなく

帰ろうか?
笑って帰ろうか?
さよならは
目隠しでもできる

神様が
床に伏せられる頃
雨は続いて
太陽さえ落ちた

あなたじゃない 誰かにもさえも
抱えきれない 熱を預けた
いつしか 満たされた分だけ
渇いた隙間を 感じてた

ただ1人の名を叫んでも
飢えた褥は砂に塗れ
心は うなだれる分だけ
掻き乱すように あてもなく
笑おうか?
笑ってみせようか?
鏡には
置き去りの子供
かわいそうに
ママは戻らないのね
雨は降って
止むことも知らずに


9.かがり火

作詞:こっこ
作曲:こっこ

うだる暑さが
もう そこまで来てた

魘されている
羊の群れ

女々しくても
勇ましくても同じ

やさしい顔で
やさしい唄を吐いて
汚してあげる

※あなたに届かない
声ならいらない
一雫の血潮で
風を起こして
這うように
押し寄せて
答えだけ返して※

魚座にもなれない
水瓶は尽きて

過去を潤す
井戸は涸々

火をつけるなら
惨めな約束に

沖に漂う
砂糖細工の舟を
手招くように

あなたに抱かれない
夜ならいらない
瞼に“灰かぶり”
雨ざらしの女
底つきた
乞いならば
慰めて 壊して

(※くり返し)


10.ポロメリア

作詞:こっこ
作曲:こっこ

金網の向こう
陽に灼け果て
干からびてく 通り道

知らない横顔を
目で追いかけ
萌えた花の蜜をのむ

ここから走り出す
力が欲しい
小さく丸まって
その合図を
いつだって 待っていた

見上げれば
終りをみたこともない
目眩を覚えるような空(あお)
あの丘を越えれば
いつも あなたがいた
さよなら かわいい夢

“おまえはいい子だ”と
愛しい声
錆びた欠片 積み上げて

“お前のためだよ”と
キスをくれて
陽はまた落ち 夜が明ける

まっすぐ笑えない
だけど笑って
わたしのためだけに
走れるなら
まっすぐに 守れたら

繋がれた風さえ
動き始める
岬にやさしい雨の跡
強い光は
影を焦げつかせて 冷えた
愛から 覚めるように

見上げれば
終わりをみたこともない
目眩を覚えるような空
あの丘を越えれば
いつも あなたがいた
さよなら かわいい夢の匂い

繋がれた風さえ
動き始める
岬にやさしい雨の跡
強い光は
影を焦げつかせて 冷えた
愛から 覚めるように


11.海原の人魚

作詞:こっこ
作曲:こっこ

わたしを初めて 抱いた人は
わたしのためなら 死ねると言った
わたしは笑って 少しだけ泣いて
木影に座って 髪をほどいた

碧い寝息は 明日を夢見て
花が咲くのも 待てずに舵を取った

空がどれほど高いのか
海の彼方で
月は鯨と泳ぐのか
どこまで独りで 飛べるのか

若い力は あふれ出した

あなたが初めて 抱いた人は
あなたの背中に 甘えて泣いた?
わたしの背中に羽根などなくて
星は遠くで 瞬くばかり

夜明けの鐘が 愛しくそっと
全てを消せるわけでもないから

空がどれほど高いのか
海の彼方で
月は鯨と泳ぐのか
想い出す嘘もあるけれど

新しい朝を 全部あげる

わたしなんか
死ねばいいと 想ってた
でもどこかで
わたしだけが
生きのびることだけ
信じてきた

空がどれほど高いのか
海の彼方で
誰が泣いていたのかさえ
ここまで私は 流されて

濡れた人魚は 愛を見た

トゥルラッタ トゥルトゥル ラッタ
消えないにおいと
新しいにおいと
愛したにおいと
愛すべき あなたと


12.しなやかな腕の祈り

作詞:こっこ
作曲:こっこ

強い人と想っていた
その腕は
たくましく
天へ伸びていたから
ひとり生きる人だとそう
決めつけた
その足は
いつか傷ついていた

産まれ おちて
明日を探し
何かを捨てて
誰かを失くしても
私は求めた

指先から
こぼれる愛を集めて
全てあなたにあげましょう
おねむりなさい
このしなやかな腕に
体を横たえ 泣きなさい

あなたを抱いて 揺れながら

帰りたいと目指す海は
あたたかく
帰れない
やさしい風の中
次の雨に打たれる時
ひとりだけ
ふり返る
だけどまた
お日様を浴びたい

残せるものは
どこにもなくて
あなたもいつか
わたしもいつか
消えていくけど
空は流れて

指先から
こぼれる愛を集めて
全てあなたにあげましょう
おやすみなさい
このしなやかな腕に
体を横たえ 泣きなさい

世界中に
こぼれる愛を集めて
全てあなたにあげましょう
おかえりなさい
このしなやかな腕に
体を横たえ 泣きなさい

言葉を止めたら この腕に
あなたを抱いて 揺れながら